【動画市場2020】動画広告が成長している要因とトレンドの考察

動画市場

動画市場は年々盛り上がりを見せていて、2020年には動画広告市場額が3,289億円に達する見込み。動画市場が拡大しつづける背景や、今後の動画広告・動画配信サービスにまつわるトレンドなどをまとめました。

2020年における動画広告の市場規模は?

動画広告市場規模推計・予測(デバイス別)

出典:株式会社サイバーエージェント

2020年現在、動画広告の市場規模は拡大傾向です。サイバーエージェントのプレスリリース「2019年国内動画広告の市場調査」によると、2019年の動画広告市場額(発表時の見通し)は2,592億円で、これは前年比141%という高い成長率でした。

さらに、2020年には3,289億円、2023年には5,065億円に達する見込みだとしています。電通の調査では2019年のインターネット広告費が1兆6,630億円としており、そのうち約20%もの割合を動画広告が占めるという分析でした。

また、サイバーエージェントの同調査によると、デバイス別ではスマートフォンの市場規模が圧倒的に大きいという結果が出ています。2019年時点では、動画広告市場2,592億円のうちスマホ経由は2,296億円で、全体の88%を占めていました。

このように動画広告は急速に市場を拡大しており、今後もさらなる需要が見込まれている状況です。その詳しい理由については後述します。

動画広告はインストリーム・インフィードが主流へ

動画広告市場規模推計・予測(広告商品別)

出典:株式会社サイバーエージェント

前出したサイバーエージェントの発表によると、近年はインストリームやインフィードと呼ばれる広告が増加傾向にあります。

インストリーム広告とは、YouTubeやniconicoといった動画サイトなどで動画本編を再生する画面に流れる動画広告です。本編動画の前後や途中に挿入されるもので、視聴者は本編を眺めている流れのまま動画広告を目にするため、確実に広告を届けられるという特徴があります。

インフィード広告とは、WEBサイトやアプリなどにおいて複数のフィードの間に挿入される広告です。ユーザーがさまざまなフィードを上から下へと順番に読み進めていく途中で、そのコンテンツのひとつであるかのように広告フィードが表示されるので、視認性が高い上あまり広告色がないという特徴があります。

動画広告の種類はこちら

現在の動画広告の傾向として挙げられるのは、尺の短いフォーマットです。また、スマホの画面に合わせて、縦型のフォーマットも広まってきています。これらについても後ほど詳しく紹介します。

動画広告が成長している要因は?

動画広告市場は年々約120%から140%のペースで伸びており、今後もこの傾向は続く見通しです。ここでは、動画広告市場が成長している3つの要因を紹介します。

1. オールドメディアの衰退

ひとつ目は、テレビや新聞といったオールドメディアの利用時間が減少していることです。総務省「情報通信白書」(令和元年版)によると、2014年から2018年にかけてテレビや新聞などの利用時間はあらゆる年代で落ち込んでいることが分かります。

テレビ(リアルタイム)視聴に関しては、全年代における平日1日当たりの平均利用時間が2014年は170.6分だったのに対し、2019年には156.7分に減少しています。またテレビ視聴の行為者率も2014年は85.5%だったのに対し、2019年には79.3%に減少していました。

新聞閲読については、同じく全年代における平日1日当たりの平均が2014年から2019年で12.1分から8.7分に、行為者率は34.3%から26.6%に低下していたのです。

一方、白書によると同期間でネットの利用時間と行為者率は伸びており、平均利用時間は2014年から2019年で83.6分から112.4分に、行為者率は73.6%から82.0%に上昇していました。

これらのことから、オールドメディアの利用に費やしていた時間がネットの利用時間にスライドしていると推測できます。それによってネットを使用した動画の閲覧時間が増え、動画広告市場の発展につながっていると言えるでしょう。

2. 動画視聴環境の劇的な向上

2つ目は、動画の視聴環境が劇的に整備されてきたことです。

現在、スマホやタブレットといったモバイル端末があれば、いつでもどこでも動画を視聴できるようになっています。PCを持ち歩いたり、所有したりする必要もありません。また、10年前や20年前と比較すると通信環境が大きく高速化、大容量化しているので、快適に動画を楽しむことができます。

現在主流の通信規格は4Gですが、2020年から段階的に運用が開始されている次世代通信規格の5Gは1,000倍の通信速度です。これから本格的に普及すると、Wi-Fiがなくてもさらに快適に動画を楽しめる環境になると期待されています。 

3. SNS利用率の向上

3つ目は、SNSの利用率が増加していることです。

前出の「情報通信白書」(令和元年版)によると、2018年時点における全世代のSNS利用率は60.0%で、これは前年に比べて5.3ポイントの伸びでした。特に13歳から49歳までの利用率はいずれも70%を超えており、広く浸透していることが分かります。

また、動画投稿・共有サイトの利用率も高い傾向にあり、60歳以上は30%付近に留まっているものの、それ未満の年代は50%から80%という高い水準でした。

SNSはインフィード広告を表示しやすく、動画広告と相性が良い媒体です。このSNSの利用が幅広く浸透していることで、ユーザーが動画広告と接触する回数も増えています。

今後の動画広告について

動画広告は拡大中であり、今後はさまざまな種類が生まれて傾向も変化していくでしょう。ここでは、今後予測される動画広告の傾向について紹介します。

ユーザーに合わせた「パーソナライズ」が鍵になる

まず、広告のパーソナライズが重要視されていくでしょう。

広告は、消費者ごとの興味関心や購買パターンに沿って訴求することが最も効果的です。これまでは、広告市場の主流であるテレビや新聞といったメディアが大衆層に向けたものであり、個人ごとに違う広告を訴求することは困難でした。

しかし、動画広告はWEBメディアやSNSといったデジタル媒体が主な出稿先なので、広告のパーソナライズが可能になるのです。

ネットの利用率は全世代で増加しているので、広告を個人ごとに最適化するのに必要なデータソースは十分に蓄積されつつあります。また、最適な広告を効果的なタイミングで提案する技術も進化している状況です。

このような中、ユーザーの興味関心に応じて効果的な広告を表示させる需要はますます高まることが見込まれます。

スマホ向けSNS動画広告が主流になる

今後はスマホ向けのSNS動画広告が主流になっていくことが見込まれます。

先述の通り、SNSの利用率は全世代で60%を超え、13歳から49歳までの世代では70%を上回るほど浸透している状況です。また、SNSはフィードを順番に読み進めていく形式になっており、フィード間に挿入するインフィード広告と馴染みやすいという特徴があります。

このことから、SNSでの動画広告は、これからも主流の1つとして拡大することが予想されるのです。

そして、現在はPCよりもむしろスマホ端末でのSNS利用が進んでいます。SNS上の動画広告では、スマホで視聴しやすいフォーマットや、スマホで目に留まりやすい企画が求められていくでしょう。 

縦型動画や6秒動画が注目される

縦長動画や6秒動画が普及していくことが予測されます。

従来、映像を使った広告と言えば横長のフォーマットが主流でした。これは、主な出稿先であったテレビや、パソコンの画面が横長だったことが背景にあります。しかし、現在はスマホでの閲覧が拡大しており、スマホを立てた状態のまま視聴できる縦長動画が求められるようになってきたのです。

また、6秒という時間が注目されていることについては、現代人の集中力は長い時間継続することが難しく、短い方が好まれるという考え方が背景にあります。

YouTubeで動画の初めに再生されるバンパー広告は6秒に制限されており、一瞬で視聴者の興味関心を引きつける技法が必要とされることも要因のひとつです。

さらにスマホは移動中や休憩中などのスキマ時間に眺めるケースが多いことから、短時間のフォーマットが注目されています。 

こういった現代人のライフスタイルが急激に変化することは考えづらいため、今後も縦長かつ6秒程度の短いフォーマットがますます浸透していくでしょう。 

動画配信サービスのトレンドは?

ここまで動画広告市場が拡大していると紹介してきましたが、同じく動画配信サービスも大きな盛り上がりを見せています。 

動画配信サービスは、映画やライブ配信、個人制作映像など、あらゆる動画コンテンツを配信するサービスの総称です。ジャンルは大きく分けて「有料動画配信サービス」、「ライブ配信サービス」、「動画共有サービス」の3つに分けられます。

有料動画配信サービス

有料動画配信サービスとは、映画やドラマ、番組などを有料で提供するサービスです。一部無料のコンテンツもありますが、基本的には月額利用料やコンテンツごとの課金で収益化します。代表例はNetflixやHulu、U-NEXT、Amazon Prime Videoなどです。

ライブ配信サービス

ライブ配信とは、主にタレントや企業、インフルエンサーなどが、動画コンテンツをリアルタイムで配信することを指します。ライブ配信は生放送であるのが最大の特徴です。代表的なサービスとしてLINEライブや17Liveなどがあります。

動画共有サービス

動画共有サービスとは、ユーザーが自由に動画コンテンツを視聴し、なおかつ投稿できるサービスです。YouTubeやTikTok、niconicoなどが該当します。

このように動画配信サービスはさまざまなジャンルが次々に登場している状況です。インプレス総合研究所「動画配信ビジネス調査報告書2018」によると、特に20代から30代の若年層が動画配信サービスを利用しており、今後もユーザーの拡大が見込まれます。 

5Gと新型コロナウィルスによって動画需要は加速する

ウイルスが猛威を奮い、東京オリンピックが延期されるなど、未曾有の事態に陥った2020年。売上高が減少している業界が多い中、動画市場については5Gの普及やステイホームによって、今後さらに拡大する可能性があります。 

次世代通信規格5Gは、従来よりも大幅な高速化、大容量化、タイムラグ削減を実現できる規格です。インターネット動画の高画質化や低遅延化に役立ち、動画市場の拡大を後押しするでしょう。 

また、新型コロナウィルスの流行によって、消費者行動は大きく変化しました。感染拡大を防止するために、通勤や通学、買い物や娯楽、レジャーといった外出は必要最小限に抑えられています。

今後も在宅時間が多くなることから、YouTubeやVODサービスといった動画の視聴時間はますます伸びていくと考えられます。

まとめ

動画広告市場は年々約120%から140%で成長しており、動画配信サービスも若年層を中心に引き合いが強い状況です。

テレビや新聞といった従来型メディアからオンライン媒体へとユーザーが移行しており、SNSの利用率もアップ、さらに動画の視聴環境は今後も向上していくことが見込まれています。こういった後押しもあり、動画コンテンツへの需要はこれからもますます増加するでしょう。

今後の動画市場においては、ユーザー体験を損ねないような動画フォーマットの活用や、時代にマッチした広告企画が重要になります。動画広告の制作をご検討されている際は、ぜひ「インフルエンサーinfo」にお問い合わせください。

The following two tabs change content below.

攻略メニュー